医療的ケアが必要なお子さんを育てるご家庭では、日々のケアや精神的な負担が大きく、特に母親に負担が集中しがちです。そんな中、家族全体で支え合うことの重要性が高まっています。
社会福祉法人あいの実と仙台市健康福祉局障害者支援課の協働プロジェクト『ほのぴあ』は、2026年10月10日(土)に仙台市で初のシンポジウム「家族未来会議」を開催しました。この会議には72名が参加し、医療的ケア児者の父親2名、母親1名、きょうだい2名の計4名の家族がパネリストとして登壇。サブタイトルは「父として、母として、きょうだいとして ― それぞれの声から、みえる未来」とされ、母親中心だったこれまでの支え合いを家族全体へ広げる節目と位置づけられました。
パネルディスカッションでは、父親が夜間の介護を担う家族の姿や、医療的ケアのある娘さんが学校生活で多様な表情を見せるようになった喜びを語り、会場の笑いを誘いました。母親からは、重い医療的ケアのある息子さんと過ごした小学校での6年間を振り返り、付き添いの経験や「18歳の壁」に直面しながらも周囲の支援を得て道を切り開いてきた日々が伝えられました。きょうだいは、障害のある兄弟姉妹がいる暮らしを当たり前のことと捉えつつ、親への感謝や、支援の継続を求める声を率直に発しました。
後半の質疑応答では、父親が職場で子どもの医療的ケアについて説明した温かいエピソードや、家族相談員が語る夜間介護の厳しさなど、家族ごとの多様な歴史と支え合いの形が浮き彫りになりました。仙台市健康福祉局障害福祉部障害者支援課長の加藤隆一氏は、この日を「ご家族の本音や思いを伺うことができた」と振り返り、医療的ケア児支援法の改正で掲げられたピアサポートの推進とケアラーへの支援を進める考えを示しました。
ママパパにとってうれしいポイントは?家族みんなで支え合う社会へ
出典:prtimes.jp今回の「家族未来会議」は、医療的ケア児者の家族が抱える課題を、母親だけでなく父親やきょうだいといった多角的な視点から共有する貴重な機会となりました。特に、父親が職場で子どもの医療的ケアについて説明したエピソードは、社会全体で理解を深め、支え合うことの重要性を示しています。コズレの調査データ「ママのキャリア(仕事・自己啓発)」によると、産休・育休中のママの約72%が自己啓発に取り組んでいないと回答しており(「特になし」71.96%)、また「仕事はしていない」ママも24.66%いることから、多くのママが育児に専念し、自己のキャリアやスキルアップの時間を確保しにくい現状がうかがえます。このような状況下で、父親やきょうだいが積極的にケアに関わることで、母親の負担軽減や社会参加の機会創出につながる可能性を秘めています。
また、医療的ケア児者の家族が直面する「18歳の壁」のような制度や病院、過ごす場所に関する課題は、社会全体で取り組むべき喫緊の課題です。今回のシンポジウムが、母親中心だった支え合いを家族全体へ広げ、地域や職場、行政が一体となってケアラーを支援する社会の実現に向けた大きな一歩となることを期待します。参加者のアンケートからも、「当事者家族のそれぞれのあり方や役割、きょうだい児の素直な声が聞けて良かったです。」といった声が寄せられており、多様な家族の声を直接聞くことの重要性が改めて示されました。コズレ編集部としても、このような家族全体を巻き込んだ支援の輪が広がることで、より多くの子育て世帯が安心して暮らせる社会の実現を応援していきたいと考えています。
【参照元】
PR TIMES + 【仙台市】参加者72名、医療的ケア児者の家族4名が登壇―ほのぴあ初のシンポジウム「家族未来会議」―母親が中心だった支え合いを、父ときょうだいへ
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